2008年02月04日

サイクル。

ひとりの少女が、草原の中に腰をかけていた。


広い草原に風が吹いて、

彼女の身体の中にあるものすべてを連れていってくれる。


少し悲しげな瞳は、青空を見上げ流れる雲をずっとずっと眺めている。

時間が静かに流れている。



                                 





青い空の眩しい輝き、太陽の穏やかな光、そよ風の清々しさ、

大地のおおらかな温かさが、

疲れた心と身体をすっぽり包み込んでくれる。



自然の大きな優しさが、

心に身体にしみ込んで入っていた力が抜けていく。

そんなにも力を入れて生きてたんだね。

小さな肩に重い荷物を背負っていたんだね。


だんだん力が入らなくなって、ゆっくり横になり目を閉じる。



ふぅ~~。



心の中にあった悲しみや寂しさまでもがどんどん癒されていく。



彼女の中が安心感で満たされる。



自然の中に身をおくだけで、

それだけで大きな大きな安らぎがもうそこにあったんだ。

探しに行かなくても、無理に手に入れようとしなくても、

ただ感じるだけで良かったんだ。

自分以外に何もいらなかったんだね。



ただただ、嬉しくてありがたくて涙がこみ上げてくる。



横たわった大地からは、

ド~~ン、ド~~ンと身体中に響き渡る音が力強く伝わってくる。


また空を見上げると、キラキラ光る一粒の光が見えた。

周りにもたくさんの光たちが溢れだす。

踊っているように映る。何だか楽しそう。音楽を奏でているの?


通り過ぎる風の中、遠くかすかに波の音が聞こえた。


風の音、光の音、海の波の音、大地の音・・・

周りにあるものすべてが音を奏でている。

彼女のために奏でた祝福の歌。

そのままの彼女を受け入れすべてを祝福してくれてる。



彼女の中が次第に澄んでいく。反応するものは何もなくなった。

透明になった身体には、ひと際美しく輝く光が現れる。


小さかった光は、次第に輝きを増しながら大きくなり、

身体から溢れだして一気に宇宙に広がる。

一瞬で飛び散った光の粒子は、ずっとずっと広がり続ける。



ひとつのサイクルが終わると同時に、

もうすでに新しいサイクルが動き始めていた。





Posted by ブランシェ at 22:19│Comments(0)日記
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